国金(日本政策金融公庫)で借りれない人とは?審査落ちの原因と対処法を徹底解説
法人破産
2026 . 01.23
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目 次
日本政策金融公庫(以下、国金)は、株式会社日本政策金融公庫法に基づき設立された政府系金融機関です。
中小企業や個人事業主、起業を目指す方など幅広い事業者を対象に、民間金融機関を補完する形で融資を行っています。
国金は「政府系だから誰でも借りられる」わけではありません。
審査は厳格に行われ、信用情報に事故記録(いわゆるブラックリスト)がある場合や、事業計画の整合性に問題がある場合、融資不可となるケースも珍しくありません。
特に自己資金の不足や書類の不備は、審査通過が難しくなる大きな要因です。
本記事では、国金の審査に落ちる主な原因や借りられない人の特徴、そしてもし審査に落ちてしまった場合の法的・実務的な対策方法を詳しく解説していきます。
国金の審査最大の特徴は、『書類審査と面談の整合性』が徹底的に確認される点です。
原資が公的な資金である以上、返済能力や納税履歴は民間の銀行以上にシビアに評価されます。
また、国金の審査では書類審査と面談を組み合わせるため、書面だけでなく経営者自身の意欲や事業の将来性も重視されます。
融資制度と審査体制が整っている一方で、審査を突破するためには計画性や信用情報など、総合的に評価されるポイントを押さえる必要があります。
あらかじめ融資の種類や審査手順を理解し、自社の状況に合わせた準備を進めることが成功への近道です。
日本政策金融公庫は、民間金融機関では対応が難しい「小規模事業者」や「創業間もない企業」に対して、セーフティネットとして資金を提供することを目的としています。
業種を問わず、創業時や新規設備投資、経営改善など幅広い目的に応じて、変動金利や固定金利の選択肢を用意しています。
例えば、創業融資では開業準備資金や運転資金の調達に利用され、多くの場合、自己資金の割合や開業予定の業種における経営経験や許認可の有無などが審査の主眼となります。
数百万〜数千万円規模の融資が多く実行されていますが、それぞれの制度には明確な要件があります。
国金が提供する融資プランは、金利が比較的低めに設定されているケースが多く、5年〜10年といった長期スパンでの返済計画を立てやすいメリットがあります。
審査に落ちてしまう人には、信用情報や事業計画などに共通する課題が見受けられます。
ここでは代表的な特徴を解説します。
国金を利用できない大きな理由の一つが、信用情報(ブラックリスト)の問題です。
信用情報は金融機関にとって、申込者の返済能力を判断するうえで欠かせない指標です。
日本にはCIC、JICC、KSCという3つの指定信用情報機関があり、これらに以下の履歴がある場合は、返済リスクが高いとみなされ審査通過が厳しくなります。
また、住宅ローンやマイカーローン、スマートフォンの端末分割払いでの支払遅延も記録に残ります。
もし自身の信用情報に不安がある場合は、申請前に各信用情報機関へ「開示請求」を行うことをお勧めします。
インターネットによる開示手続きに対応している信用情報機関では、10分程度の手続きで自身の情報を確認することができます。
税金(所得税、住民税、法人税、消費税など)や社会保険料、公共料金の滞納は、資金繰りへの意識や経営管理能力を疑われる大きな要因です。
国金は政府系金融機関であるため、国民の義務である納税が履行されていない事業者への融資は、原則として行いません。
融資の基本は返済能力と信用力の評価から始まるため、納税や公共料金の支払いが滞っていると、「公的資金を貸しても返済されないリスクが高い」と判断されかねません。
もし過去に滞納があったとしても、審査申し込み時点で完納していることが最低条件です。滞納状態のまま申請しても、まず審査には通りません。
国金の審査では、ビジネスモデルの正当性や収益予測の妥当性が厳しくチェックされます。
特に飲食店などの店舗型ビジネスや新規事業の場合、「なぜその売上が見込めるのか」という根拠が重要です。
実現可能性の低い計画内容は、融資の返済に支障を来すリスクが高いため、特に国金のような公的機関では慎重に扱われます。
自己資金の額は、融資における返済能力の有無をはかる基準として重要視されます。
特に新創業融資制度を利用する場合、創業資金総額の10分の1以上の自己資金があることが要件の一つとなっていますが、実際には3割程度の自己資金を用意している方が審査に通りやすい傾向にあると言われています。
国金の審査では、事業の資金繰りの計画などが審査されます。
ここで、実態にそぐわない大きな融資金額を提示すると、返済の根拠が不足していると判断されやすいです。
一般的に、融資限度額は「月商の2〜3ヶ月分」などが目安とされることがありますが、これは業種や利益率によって大きく異なります。
特に創業期や売上が安定しない時期に多額の運転資金を希望すると、返済が厳しくなるリスクが高いとみなされます。
適正額を把握するには、事業計画上の売上と経費のバランスを正確に見積もり、実際に返済できる金額を事前に試算してみることが大切です。
決算書(法人の場合)や確定申告書(個人事業主の場合)では売上や利益だけでなく、キャッシュフローや在庫状況なども総合的にチェックされます。
準備不足がないよう必要な書類を漏れなく整えることが大切です。
すでに他の金融機関から多額の融資を受けていたり、ノンバンクからの高金利な借入(ビジネスローン等)があったりする場合、国金の審査ではリスクが高いと判断される可能性があります。
また、追加融資を検討する際には、既存融資の使途と返済状況が妥当に進んでいるかも確認されます。
特に、銀行等に対して返済条件の変更(リスケジュール)を行っている最中の場合、新規の融資を受けることは極めて困難です。
返済実績に不安があるなら、まず既存の借入状況を整理して返済履歴を安定化させることが大切です。
申請前の段階で、しっかりした書類作成と資金繰り対策を行うことで審査通過に近づきます。
国金の審査では、自己資金がしっかりと用意されているかが大きな評価ポイントとなります。
多くの場合、融資希望額の一定割合は自己資金で対応できることが理想です。
不意の出費が出た際に素早く対処できるだけの余剰資金があれば、事業の継続力を示すうえで有利に働きます。
定期的なキャッシュフロー表や予算管理の見直しも重要です。
万が一国金で融資を受けられなくても、事業資金を確保するための手段はほかにも存在します。
もし国金からの融資を断られた方でも、民間の銀行や信用金庫、地方銀行など他の金融機関にアプローチする手段は残されています。
その他の融資手段として「ビジネスローン(ノンバンク)」があります。
最短即日や数日で資金調達が可能で、審査基準も柔軟ですが、金利が年率10%〜18%程度と非常に高く設定されています。
長期的な利用は資金繰りを悪化させるため、つなぎ資金として割り切るなど、利息負担をよく検討したうえで慎重に利用を判断することが重要です。
融資(デットファイナンス)以外の方法も検討しましょう。
借り入れが難しいと言われる状況や、審査に落ちた後でも、原因を理解して必要な改善を行えば再度挑戦できる可能性はあります。
他の金融機関や補助金・助成金の活用も含め、自分の事業にとって最良の資金調達方法を模索してみましょう。
但し、既に自転車操業に陥り、返済のための融資を考えている場合には、一度弁護士に負債整理の法律相談を受けることをお勧めします。
たちばな総合法律事務所では、法人・個人の借金問題に関する無料相談を受け付けています。
法律相談は、電話(10分)、来所相談(60分)にておこなっています。
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